ABC Project
 
Ashiu Biological Conservation Project


 京都大学芦生研究林には西日本最大級のアシウスギ-ブナ森林生態系が原生的な状態で保全されています。 しかしながら2000年前後より、過剰な密度で生息するニホンジカによって本地域の森林下層植生は衰退し、 連鎖的に生物相の単純化や生態系プロセスへの変化が生じてきています。

本プロジェクト(芦生生物相保全プロジェクト、略してABC Project)はシカが森林に及ぼす影響を 生態系スケールで明らかにし、適切な生態系管理を行うことを目的としています。

生態系スケールでのシカの影響を明らかにするため、16haの集水域全域を柵で囲ってシカを排除する実験が 2006年から始まりました。

下の写真は大規模防鹿柵を設置した2006年とそれから1-8年後の柵内のある地点の写真です。 時間の経過とともに森林下層植生のバイオマスが増加してきた様子がはっきりと確認できます。

写真をクリックすると拡大画像がご覧になれます。柵内のほかの写真はPast&PresentまたはPhotosをご覧ください。

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2011年までの活動成果をまとめた公開パンフレットを作成しました!「公開資料・パンフレット」のページからダウンロードできます.   2012年もABCプロジェクトは元気に活動中です。




 本プロジェクトは21世紀COE「昆虫科学が拓く未来型食料環境学の創生」 による援助を受けて,
2006年から2007年3月まで運営されました。

 本プロジェクトは(財)日本自然保護協会 PRO NATURA FUNDによる支援を受けて,2008年から2011年まで運営されました(課題名:ニホンジカによる過採食が芦生の冷温帯天然林の生物多様性と 生態系機能に及ぼす影響の解明).

 現在は, 農林水産省 「野生鳥獣による森林生態系への被害対策技術開発事業」による助成を受け、プロジェクトは進行中です(課題名:大規模防鹿柵を用いた森林生態系機能復元技術の実証) 。

また本プロジェクトは,京都大学フィールド科学教育研究センター「芦生研究林」 の全面的な協力のもとで行われています。
 

   


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